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暖炉に火をくべて

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音楽、家族のことなどを、時々。

佐野元春&THE COYOTE BAND [Zooey] Zooey

いよいよ最後の曲となった。
アルバムのタイトル曲が、アルバムの最後の曲。

重たく、足を引きずるようなサウンド。

何度も繰り返し聴きながら、歌詞カードを見つめ続けた。
が、ずっと、この曲の良さがわからないでいた。

歌詞がストレートすぎる。
「誰だってそうだろ?」
まっすぐなだけに、あまりに剥き出しで、ちょっと、ちょっと待って、と、距離を置きたくなる。

ライナーノーツには、アルバムタイトル名「Zooey」の由縁が書かれてある。
「生物学的な命が終わっても、決して消え去ることなく輝きつづける命を指している」

その「命」が欲するもの。
ここには、「こうありたい」という崇高な理想ではなく、本性はこうだろ、という、どちらかと言えば感情的な言葉が並んでいる。
目をそむけたくなるような、欲望を現わす言葉が。

居心地が悪い。
まるで責められているような気さえしてしまう。
「君のことだよ」
そう指を差されているかのようだ。

言い方を変えれば、アルバムに収められているどの曲よりも強く、ストレートに心に届いたということなのかもしれない。


でもね・・・
元春は厳しくて優しいから。

「それでいいんだよ」

そう言ってくれてるのかな・・・と、思うことにしてみた。

そうしたら、一番最後の曲「Zooey」が、その他のすべての曲を後ろから照らし出し、包み込んでいるようなイメージが湧いてきた。

そうか、そういうことか・・・
それで、もう一度アルバムの最初に戻って、タイトルを見る。

誰もが誰かに ただ愛されたいだけ
だから

「世界は慈悲を待っている」
欲望に忠実なこの世界のために
静かにその窓を開け放ってくれ・・・


ようやく、腑に落ちた。
自分なりにね。

ありがとう、元春。
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by caorena | 2013-04-19 07:02 | 音楽 | Comments(0)